「一人暮らしの自炊はコスパが悪いって本当?」
「料理初心者だけど、自炊で節約できる方法が知りたい」
一人暮らしで自炊をしようか考えている方で、このような疑問をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、自炊でコスパが悪くなる原因や、時短しながら食費を節約する方法をご紹介します。
自炊のコツを押さえ、上手に続けることができれば、外食よりもコストを抑えられる可能性があります。
これから自炊にチャレンジされる方はぜひ参考にしてみてください。
一人暮らしの自炊はコスパが悪いと言われる理由
自炊について調べていると、一人暮らしでは外食やお弁当の方が安上がりになる、などと言われることがあります。
一人暮らしの自炊はコスパが悪いと言われる理由は、このようなことが考えられます。
- 少量の食材は高いから
- 調味料が高いから
- 光熱費がかかるから
- 初心者は時間と労力がかかるから
このような理由で、一人暮らしでは自炊を避けてしまう方も多いようです。
ここからは、それぞれの項目をさらに詳しく解説していきます。
少量の食材は高い
スーパーで販売している少量の食材は高い場合が多いかもしれません。
例えば、一人暮らしではキャベツ1玉を新鮮なうちに全部食べ切るのは難しいもの。
その場合、食べ切れる量の半分だけ購入しても、1玉分のちょうど半分の値段で売られていることはほとんどありません。
ほとんどの食材は、少量で購入すると値段は高くついてしまいます。
安いからという理由で食材を購入しても、結局は使いきれずに余らせてしまったり、保存が大変になってしまう可能性もあるので、悩むことになるかもしれません。
調味料が高い
自炊には調味料が欠かせないので、何種類か用意する必要があります。
ここで注意したいポイントは、思ったよりも調味料は高いということです。
食材と同じように、少量の調味料は割高になるので、購入する際には注意が必要です。
自炊を頑張っているのになかなか食費が抑えられない、と感じている方の多くは、調味料分を含めて考えていないケースがあるかもしれません。
代用できるものはひとつの調味料にしたり、手作りできるものはなるべく買わずに自分で作るなどの工夫が必要です。
光熱費がかかる
自炊では、食材や調味料以外に電気やガス、水道などの光熱費もかかってきます。
食費をおさえても光熱費が高くなってしまったら、一人暮らしの自炊はコスパがいいとはいえません。
特に電気代は変動や値上がりがあるので、できるだけ抑えたい光熱費のひとつです。
1ヶ月あたりに自炊でかかる電気代はおおよそ以下のとおりです。
- コンロ 約216円
- 電子レンジ 約67円
- 炊飯器 約120円
自炊をする際には、食材と光熱費を合算した費用を考える必要があります。
初心者の自炊は時間と労力がかかる
一人暮らし初心者の自炊は時間と労力がかかるので、慣れるまでは苦労するかもしれません。
一般的な自炊の工程はこちらです。
- レシピを決める
- 買い物に行く
- 調理をする
- 食事をする
- あと片付けをする
おおまかにはこのような工程があり、ひとつひとつに時間と労力がかかるので、節約できる金額に見合わず、コスパが悪いと感じる要因になってしまいます。
一人暮らしの自炊は買うのとどっちが安い?
ここからは、一人暮らしの自炊は買うのとどっちとが安いかを解説していきます。
一般的に食費は、手取り金額の15%程度が理想です。
具体的な数字はこちらの金額を参考にしてみてください。
手取り額 | 食費 |
150,000円 | 22,500円 |
200,000円 | 30,000円 |
250,000円 | 37,500円 |
300,000円 | 45,000円 |
350,000円 | 52,500円 |
400,000円 | 60,000円 |
こちらの数字を目安に、まずは自分が食費に使える適正な食費を算出して、自炊を実践するといいと思います。
自炊と惣菜、どちらが高くつく?
まずは、自炊と惣菜、どちらが高くつくのかを解説します。
コンビニなどで1食分をそろえた場合は、おおよそこのような内訳になります。
- おにぎり 120円×2個=240円
- おかず 150円×2個=300円
- 飲み物 150円
合計は1食あたり700円程度です。
このように考えると圧倒的に自炊の方が安いので、惣菜は高くつく計算になります。
自炊と外食、どちらが高くつく?
自炊と外食、どちらが高くつくかというと、みなさんも想像がつくように外食の方がお金がかかると思います。
ファミレスや牛丼チェーン店でも、おそらく1食あたり600円程度ではないでしょうか。
定食屋やレストランでは、1,000円以上かかることもあるので、自炊の方が安く済ませることができます。
理想の食費の目安とされている手取り金額の15%を考えると、毎日外食をしていると超えてしまう方も多いかもしれません。
一人暮らしの自炊と外食では、外食の方が高くつきますが、バランスを考えながらほどよく生活に取り入れるのがおすすめです。
一人暮らし世帯の食費の平均はどのくらい?
一人暮らし世帯の食費の平均はどのくらいかを解説します。
厚生労働省統計局が公表している2022年度の1世帯当たりにかかる1か月間の収入と支出では、一人暮らしの1ヶ月の食費の平均は約3.9万円です。
こちらと比べて食費が抑えられていれば、コスパよく自炊できていると判断できるかもしれません。
理想の食費額を多く上回っている方は、いきなり食費を落とすのは難しいと思います。
毎日の食費を少しずつカットして、理想の食費に近づけるよう、自炊にチャレンジしてみてください。
関連記事:1世帯当たり1か月間の収入と支出
自炊をするために必要なもの
それでは、自炊をするために必要なものをご紹介します。
調理器具はたくさんの種類がありますが、「なんとなく便利そう」と思って買ってはみたものの、意外と使う機会が少なかったということがあるかもしれません。
調理器具選びは、とりあえず必要最低限のものをそろえて、料理に慣れてきてから道具を足していくのがいいと思います。
あると便利な調理器具や食器類、味付けに欠かせない調味料など、自炊に必要なものを解説します。
大型調理器具
一人暮らしの自炊では、このような大型調理器具があると便利です。
・炊飯器
炊飯器は一人暮らしに欠かせないアイテムですが、容量がポイントです。
1.5合まで炊けるものが使いやすくおすすめですが、たくさん炊いて冷凍保存する方は、さらに容量が大きい炊飯器を選んでみてもいいと思います。
・フライパン
焼く・炒める・煮る料理に欠かせないフライパンは、取っ手が外れるタイプがおすすめです。
サイズの違うフライパンを重ねて収納できるため、セットでそろえるとキッチンがスッキリとまとまります。
一人暮らしの自炊では、まずはこのような大型調理器具をそろえてみてください。
小型調理器具
一人暮らしの自炊では、このような小型調理器具があったほうがいいと思います。
・包丁・まな板
初心者の方におすすめなのは三徳包丁で、さまざまな素材に使用できる万能包丁としても知られています。
三徳包丁が一本あれば肉・魚・野菜・フルーツまで問題なく切れるので、どれを選べばいいか困った方はこちらを購入してみてください。
まな板にもたくさん種類がありますが、お手入れが簡単なプラスティック製がおすすめです。
・ボウル・ザル
調味料や素材を混ぜ合わせるボウル、素材の水切りをするザルは、使用する機会が多い調理器具です。
ボウルとザルは、重ねて収納できるタイプのものだと収納もスッキリとまとまります。
このほかにも、ピーラーやおたま、フライ返しがあればスムーズに調理できるので、お気に入りを探してみてください。
食器類
一人暮らしの自炊では、食器類もそろえる必要があります。
器はこのようなものがあると便利です。
- パンプレート
- パスタプレート
- スーププレート
- サラダボウル
- 茶碗
- 汁椀
こちらがすべてセットになった商品は、ひとつひとつそろえるよりも統一感があり、収納もしやすいのでおすすめです。
このほかにも、箸やコップ・コースターなども必要に応じて準備してみてください。
調味料類
自炊では調味料も必要ですが、なにを購入したらいいか迷ってしまうかもしれません。
一気にたくさんそろえてしまうと保存場所の確保や、使用期限の管理が難しくなってしまいます。
自炊初心者の方におすすめの汎用性の高い定番調味料をいくつかご紹介します。
・塩
料理の基本となる塩は、必ず持っておきたい調味料のひとつです。
肉、魚、野菜など、メイン食材の旨味を引き立てるだけでなく、炒め物や和え物など、多くの調理で使うことができます。
塩は、長期間の保存が可能なため、急いで使い切る心配もありません。
・コショウ
塩と一緒に使うことの多いコショウも、料理には欠かせない調味料。
コショウを加えると料理の風味が増し、スパイシーな香りを感じることができます。
みりんや醤油などの液体調味料と比べると長期間の保存が可能です。
・醤油
調味料の王様ともいわれているのが醤油です。
醤油は、炒め物や煮物などの幅広い料理に使われているほか、豆腐や生卵にそのままかけるなど、簡単に食材に味をつけることができる万能調味料。
最近では、開封後も空気に触れないような密閉ボトルや、ミニサイズの容器なども多いため、用途に合わせて選べるのもうれしいポイント。
・サラダ油
加熱調理に欠かせないのが油。
サラダ油は、オリーブオイル、ごま油などと比べるとクセや香りがなく、使い勝手がよいことから、使用頻度も高いです。
サイズや種類も豊富なので、用途や状況に合わせて選んでみてください。
このほか、和風調味料はめんつゆ・味噌・みりん・酢、洋風な味付けでは、ケチャップやマヨネーズなどをそろえるといいです。
調理・収納スペース
一人暮らしのキッチンでは、調理スペースが狭いと感じることがあるかもしれません。
少なくても、まな板をおけるだけのスペースは確保したいところです。
調理スペースを確保するために、このように工夫してみてください。
・食器類や調理器具は必要な分だけ用意する
調理器具には、収納スペースが必要です。
収納しやすい道具を必要最低限でそろえることで、収納スペース確保につながります。
・マグネットやフックで浮かせて収納
物を置くスペースに限りがある狭いキッチンでは、フックやマグネットを使った浮かせる収納が便利です。
フライパンやおたま、ミトンなどの調理器具は壁に吊るして収納することができます。
・可動式ラックを活用
狭いキッチンでは、もともとの収納スペースに限りがあるため、キャスター付きの可動式ラックを活用するのがおすすめ。
食器や常温保存の食料品、調理家電などを置いたり、一番上の段を空けておくことで、調理の際の作業スペースとしても活用できます。
このような方法で、狭いキッチンを有効活用して調理スペースを確保してみてください。
無駄なく時短しながら自炊を続ける4つのコツ
自炊は、頑張りすぎると続かないので、無駄なく時短しながら自炊を続ける4つのコツをご紹介します。
自炊のコスパをよくするには、継続が一番大事です。
- まとめて買い物をする
- 作り置きをする
- 冷凍庫を活用する
- チルド食品や冷凍食品を活用する
このような方法で、上手に時間を使って自炊をスタートさせてみてください。
まとめて買い物をする
仕事終わりに毎日スーパーに行くのはなかなか大変です。
まとめて買い物をすると、時間を有効に使って自炊ができます。
慣れてくると、近所のスーパーの特売日やカードのポイントが倍になる日など、お得な情報をゲットできるようになります。
お得な日に、まとめて買っておくことで、レシピもある程度考えられるようになり、余計なものを買わないので経済的。
自炊では、食材のまとめ買いがおすすめです。
作り置きをする
自炊では、1食ごとに調理するのではなく、作り置きが時短になります。
特に煮物などの副菜は、1回でたくさん作ると、何日かに分けて食べられるようになるので、調理時間もかなり短縮できます。
火をきちんと通し、味付けも濃い目にすることで保存期間を伸ばすことができるので、作り置き用のタッパーを準備しておくのがおすすめです。
作り置きは、お弁当を作る際の時短にもなるので、上手に活用してみてください。
冷凍庫を活用する
自炊では、冷凍庫を活用すると時短や節約になります。
冷凍したおかずを活用するメリットはこちらです。
・手間が省けて時短になる
肉や魚など、下ごしらえした状態で冷凍させておくことで、調理の時間を大幅に短縮できます。
レシピを考える時間も省けて、疲れているときには、温めるだけで仕上がるのでおすすめです。
・食品を無駄にしない
一度に食べきれない食材は、冷凍しておくことで保存期間を伸ばせます。
必要なときに必要な分だけ使えるので、その日に消費できなかった食材は冷凍するのがおすすめ。
・節約になる
スーパーの特売日など、安売りのときに食材をまとめ買いしておけば節約にもなり、買い物に行く回数も減らせるので時短にもなります。
冷凍庫を上手に活用して、時短しながら自炊を続けてみてください。
チルド食品や冷凍食品の活用
一人暮らしの自炊では、チルド食品や冷凍食品の活用もおすすめです。
メイン料理や麺類もあるので、時間がないときには活用してみてはいかがでしょうか。
カット野菜や副菜は、お弁当にもぴったりです。
冷凍のままお弁当に詰めることで、保冷剤の効果もあるので、ぜひお気に入りの冷凍食品を見つけてみてください。
自炊ができない時に!ひと工夫でできる食費節約術
どうしても時間がなくて自炊ができない時に、ひと工夫でできる食費節約術をご紹介します。
外食ばかり続くと、体にもよくないですし、経済的にも負担がかかります。
そんな時は、完璧を目指さずに、無理をしない程度に自炊するように心がけてみてください。
自炊ができないときにおすすめのひと工夫は、このような方法があります。
惣菜を適度に利用する
食卓にのぼるすべてを手作りするのが大変なときは、お惣菜を適度に利用するのがおすすめです。
スーパーでは、一人分のお惣菜があるので、余すことなく食べ切れると思います。
少し多めに購入して、翌日のお弁当に活用するのも時短になるのでおすすめ。
スーパーでは時間帯によって、お惣菜が値引きされるので、仕事終わりなどはぜひ立ち寄ってみてください。
ご飯をまとめ炊きする
時間があるときに、ご飯をまとめ炊きすると上手に節約できます。
ご飯は冷凍保存ができるので、1回でたくさんお米を炊くことで時短にもなり、電気代も節約できます。
冷凍するときには、粗熱が取れたご飯を1食ずつラップに包んで保存するといいです。
上手に活用して、忙しいときにレンジで温めて食べると時短や節約につながります。
お茶やコーヒーは家で作る
お茶やコーヒーは家で作ることで節約できます。
飲み物を自動販売機やカフェで毎日購入していると、意外とお金がかかってしまうものです。
ティーパックにお湯を入れるだけで簡単に飲み物を作ることができます。
かわいいマイボトルや水筒もたくさん売っているので、お気に入りの飲み物を入れてお出かけしてみるのも節約術のひとつです。
ご飯のサブスクを活用する
どうしても自炊できない日には、ご飯のサブスクを活用するのもおすすめです。
現在は、健康バランスを考えたサブスク型のお弁当も販売されています。
買えば買うほどお得になるサブスクや、こだわりの味を届けてくれるお店も増えてきました。
光熱費もかからず、買い物に行く手間も省けて、おいしいご飯を食べることができます。
自分の好みやライフスタイルに合わせて、お弁当を冷凍で届けてくれるサービスもあるので、上手に生活に取り入れてみてください。
無理なく続けるために大切なこと
ここまで、コスパよく自炊する方法をお伝えしましたが、無理なく続けるために大切なことは、利用できるサービスやお惣菜を上手に活用することです。
はじめから完璧を目指すのではなく、自炊と外食やお惣菜を組み合わせながら、ストレスがないように続けることを目標にしてみてください。
毎日のひと工夫の積み重ねが結果として、自炊のコスパをよくしてくれます。
慣れるまでは無理をせず、ライフスタイルに合わせた自炊を心がけて、少しずつ時短や節約につなげていきましょう。
まとめ
今回は、一人暮らしの自炊はコスパが悪いのかということを調査してみました。
外食や惣菜の食事に比べて、自炊は継続することで、コスパがよくなります。
忙しくて、どうしても時間がないときには、ひと工夫でできる節約術を実践して、ストレスなく自炊を続けることがポイントです。
まずは、ご自身のライフスタイルに合わせて、無理のない自炊からスタートしてみてください。